マルコによる福音書を最初にじっくり読んだとき、自分の期待とは違うイエスを知って驚きました。私は、イエスに対してもっと柔和で穏やかな見方をしていましたが、マルコは、大胆で、率直で、とても力に満ちあふれたイエスを私に明らかにしたのです。
この福音書の冒頭でイエスが誰であるか明らかにされているので、読者には、イエスの弟子たちが鈍感に映るかもしれません。しかし、自分に弱さを覚えたり、暗闇の中にいると感じる私たちが、イエスに従いつつも、つまずいている弟子たちに共感することは、それほど難しいことではありません。
マルコによる福音書には、驚くべきことが提示されています。なぜイエスは人々に、ご自身がメシアであることを秘密にしておくように言われたのか。なぜ悪霊たちはイエスをよく知っているのか。イエスはどこに向かわれるのか。私たちはイエスに従っていくべきなのか。……この福音書は、それらの問いについてあまり多くを解説していません。著者は、すべての意味を説明するよりも、イエスの行動を見ることで、私たちがより多くの益を受けることになると考えたようです。