聖書研究ガイド『試練を共にされるキリスト』2022年第3期

今期は、「試練」という主題に沿って学びます。
　子なる神であられるキリストは、創造主であると同時に贖い主です。創造主の特徴は、なんと言っても全能性ですが、贖い主の特徴は、あわれみでしょう。そして、そのあわれみの心には、しばしば悲しみや涙が伴いました。贖い主なるキリストは、私たち人間に侮られ、捨てられ、十字架にかけられたのですから。
　「はじめに」には、次のように記されています。「（私たちには理解しがたい十字架にかけられた神という）この背景を念頭に置いて、これからの数か月、私たちは、自分自身の身に起きる苦しみ、クリスチャンとして、人生をキリストに献げた者たちが受ける苦しみという、この難解なテーマをよりよく理解すべく研究を進めていきたいと思います」
　聖書に登場する人間は、信仰に生きながらも、絶望、裏切り、喪失、不正などに直面しました。彼らはそのような試練をどう乗り越えたのでしょうか。「私たちはそれらの試練を、常に十字架という背景に照らして見る必要があります。それがどのような試練であれ、私たちの創造主であり、贖い主であるイエス・キリストは、さらに厳しい試練を経験されたことを常に覚えていなければなりません」
　あらゆるものを創り、あらゆる苦しみを味わわれたキリストを見つめつつ、私たちの試練について考えてゆきましょう。